01 基本公式
HappyHorse 1.1 は構造化された演出指示を理解します:誰が、何をするのか、カメラはどう動くか、どこで、どんなテイストか。この章では良いプロンプトを5つの再利用可能なパーツに分解し、さらに HappyHorse の2つの武器——9つのアスペクト比と seed ——を使いこなします。骨格さえ立てば、後の章はすべてその応用です。
1.1 基本プロンプト公式
すべては一文から始まります:主体と動作が必須の2ピースで、カメラ・環境・スタイルは必要に応じて重ねます。頭の中で一度映像を撮り切ってから、公式に沿って書き下ろしましょう。長さは3〜15秒の連続ダイヤル——選んだ秒数に見合う出来事だけを入れること。欲張って2つ目の動作を詰め込むと、たいてい両方とも中途半端になります。
[主体] + [動作] + 任意 [カメラ] [環境] [スタイル]
主体
画面の主役——人物・動物・商品。具体的であるほど良い。
動作
主体が何をするか。体の部位と速さ・強弱まで書く。ゆっくり連続した小さな動きが最も安定。
カメラ
構図とカメラワーク:クローズアップ、プッシュイン、ドリー——1カット1動作。
環境
シチュエーションと雰囲気:場所、時間帯、光、天気。
スタイル
アートディレクションと画質:色調、質感、精細さ。
砂丘を行くキャラバン
プロンプト
夕暮れの砂漠。ラクダのキャラバンが砂丘の尾根に沿ってゆっくりと進み、背中の荷物が一歩ごとに小さく揺れ、先頭では赭色のマントをまとった隊長が歩いている。カメラは横の低い位置からゆっくりドリーし、夕日が人とラクダの影を長く伸ばし、細かい砂が地表を流れていく。シネマティックな質感、暖かいゴールドの色調、豊かなディテール。
主体+動作の2文から始め、カメラと環境を1文ずつ足し、スタイルで締める——これで合格点の HappyHorse 基本プロンプトです。推奨:1080p・21:9。
1.2 9つのアスペクト比の使い分け
HappyHorse 1.1 は Molyin 最多の9つのアスペクト比を提供します:16:9、9:16、1:1、4:3、3:4、4:5、5:4、21:9、9:21。選び方の原則はひとつ——公開先から逆算すること:横長動画なら16:9、スマホの縦フィードなら9:16、フィード投稿なら4:5や1:1、シネマスコープの雰囲気なら21:9、超縦長の実験なら9:21。比率は生成前に決めるのが鉄則。後から切り抜くと画質を捨てるだけです。
レッスンスタジオの独舞
プロンプト
朝日が差し込むレッスンスタジオ。黒いレオタードのコンテンポラリーダンサーがウッドフロアで腕を大きく伸ばし、つま先立ちで一回転——衣装の裾が舞い上がり、着地と同時にぴたりと静止する。カメラはミディアムショットで固定。高窓から朝日が斜めに射し込み、光の筋に細かな塵が浮かんでいる。
9:16 縦画面をプリセット済み——モバイルフィードの標準フレームで、全身の構図がちょうど収まります。
1.3 seed で再現と改善を回す
seed は HappyHorse 1.1 の乱数シードであり、ライバルと一線を画す機能です。seed を固定すれば、同じプロンプトで限りなく近い結果を繰り返し生成できる——一語だけ変えれば、その一語の効果が正確に分かります。seed を変えれば、同じプロンプトが別バリエーションの束になります。心がけたい習慣は2つ:気に入った結果が出たら seed をメモする。文言の A/B テストでは seed を固定する。なお生成には確率性があり、同じ seed でも完全一致は保証されませんが、構図と主体の安定度はランダム生成よりはるかに高くなります。
雪の森の赤狐
プロンプト
雪に覆われた白樺の林を赤狐が歩いている。ふと立ち止まり、耳を澄ませ、次の瞬間、雪の山に頭から飛び込んで雪しぶきを上げる。カメラはミディアムショットで滑らかに追従。幹の間から冬の日差しが差し込み、吐く息が白い霧になる。
seed 42 をプリセット済み——文言を変えても seed はそのまま。各微調整の効果を正確に比較できます。
02 画像から動画
最初のフレーム画像1枚と動きの一文があれば、HappyHorse 1.1 が写真に命を吹き込みます——プロンプトの重心は「情景の描写」から「動きの描写」へ。絵はもうあるからです。先に覚えておきたいハードルールがひとつ:画像から動画の出力比率は最初のフレームに自動追従し、比率セレクターはありません。9:16 の仕上がりが欲しければ、9:16 の画像をアップロードする。構図の主導権は自分の手に。
2.1 写真に動きを与える
画像から動画のプロンプトが書くのは3つだけ:何が動くか、どう動くか、カメラは動くか。写真にないものを無理に足さず、すでにそこにあるものを「目覚めさせる」——揺れる裾、流れる水面、揺れる灯りはすべて的中率の高い小さな動きです。「元の質感を保つ」と一文添えれば、画風はぶれません。
湖とカヌーの朝
プロンプト
この写真に動きを与えてください:薄い霧が湖面をゆっくり流れ、カヌーが小さな波に合わせて静かに揺れ、船首に下げたランタンがかすかに揺れる。遠くの葦原から水鳥が飛び立ち、水面をかすめて画面右へ飛び去る。カメラは固定のまま、写真本来の冷色系フィルム調の質感を最後まで保つ。
最初のフレーム画像1枚が必要です。情景ではなく動きだけを書き、「質感を保つ」の一文で画風を固定。出力比率は最初のフレームに自動追従します。
2.2 商品紹介
EC 商品の紹介動画では2つを明確に書きます:商品がどう動くか(回転、浮遊、寄り)、カメラがどう絡むか。「商品の外観は画像と一致させる」で細部を固定し、ライティングと背景の質感を指定——「スタジオ照明、クリーンな画面」は商品動画の万能の締めです。
青磁の花瓶を一周させる
プロンプト
画像の青磁の花瓶をライトグレーのシームレス背景の前に置き、一定速度でゆっくりとちょうど一回転させる。柔らかなスタジオライトの下で貫入の釉薬の表情が移ろう。カメラはミディアムショットから肩のクローズアップへゆっくり寄り、釉薬の繊細な艶を見せる。商品の外観は画像と一致させる。スタジオ級のライティング、クリーンで上質な画面。
商品画像1枚が必要です。「一回転+寄りのクローズアップ」は商品紹介の定番コンボ。縦位置の商品写真と組み合わせるのがおすすめです。
03 参照から動画
言葉では伝えきれない「顔」——キャラクター、商品、マスコット——は参照画像に任せましょう。HappyHorse 1.1 の参照から動画は画像のみ、1〜9枚を受け付け、アップロード順に「画像 1」「画像 2」とプロンプト内で指名します。モデルは素材から外観を固定し、シーンと動きはすべてあなたの言葉で決まります。画像から動画との役割分担はシンプル:参照画像は最初のフレームではなく「キャラクターシート」です。
3.1 キャラクター参照の公式
参照から動画のプロンプトは三段構え:まず「画像 N」で素材を登場させ、新しいシーンで起きることを書き、最後に「一致させる」の一文で締める。アップロード順がそのまま番号順——1枚目が画像 1、2枚目が画像 2 です。同じキャラクターの多角度ショットが最も効果的で、モデルは完全な「キャラクターシート」を築き、シーンが変わっても顔が変わりません。
[参照画像:画像 1…] + [シーン描写] + [主体] の特徴を一致させる
参照画像
画像のみ、1〜9枚。アップロード順に「画像 N」で参照。
シーン描写
新しいシーンで起きること:動作、環境、カメラワーク——映像はゼロから生成され、すべて言葉で決まる。
一貫性
「参照画像と一致させる」の一文で外観ロックを強化。
宇宙飛行士の軌道上の日常
プロンプト
画像 1 のタキシード猫が白い宇宙服を着て、宇宙ステーションのモジュール内をゆっくり漂っている。好奇心から前足を伸ばして漂う水滴にそっと触れると、窓の外では青い地球がゆっくり回っている。カメラは半周オービット。猫と宇宙服の外観は参照画像と一致させる。3D アニメーションの質感、豊かなディテール。
参照画像が1枚以上必要です。「画像 1」はアップロードしたキャラクター画像を指し、締めの「一致させる」が外観ロックの定型句です。
3.2 複数画像の組み合わせ
1枚につき1役割:1枚はキャラクター、1枚は小道具、1枚は衣装。アップロード順に「画像 1」「画像 2」と役割を一つずつ指名すれば、モデルが取り違えることはありません。重要な素材ほどプロンプトの早い位置で言及を——主役は常に小道具より先です。
ブーケトスの瞬間
プロンプト
画像 1 の花嫁がツタの絡まる石段に立ち、笑いながら画像 2 の白い芍薬のブーケを背後に投げる。何人かのブライズメイドが笑顔で手を伸ばし、花びらが宙に舞う。ローアングルの見上げる構図、木漏れ日が差す午後の光、温かく自然な画面。人物とブーケの外観は参照画像と一致させる。
参照画像が2枚以上必要です。人物は画像 1、小道具は画像 2 と役割を明示すれば混線しません。
04 動画編集
自然言語で動画を書き換える——ここは HappyHorse Video Edit の領分です。3〜15秒のソース動画をアップロードし、指示は平たい一文で:スタイルを変える、服を変える、小道具を変える。それ以外はすべてそのまま。出力の長さとアスペクト比はソース動画に自動追従し、長さ・比率のセレクターはありません。最大5枚の参照画像を添えて、「何に変えるか」をモデルに見せることもできます。
4.1 スタイル変換
映像全体のアートスキンを着せ替える:水墨画、クレイアニメ、ピクセルアート、ネオン——一文で十分です。目指すスタイルの3つの特徴——筆致、質感、色調——を挙げ、「カメラワークとテンポは元のまま」と添えれば、モデルは見た目だけを変え、物語には触れません。
街並みを水墨画に変える
プロンプト
この動画を中国の水墨画スタイルに変換してください:滲む墨の筆致、和紙の質感、余白を活かした構図。人物や建物の輪郭は写意の筆で表現し、カメラワークとテンポは元のまま保つ。
3〜15秒のソース動画が1本必要です。この例は自動で Video Edit に切り替わり、長さと比率はソース動画に追従します。「筆致+質感+構図」の3点セットを名指しするのが最も安定します。
4.2 要素の置き換え
元の映像に手を付けずに服・小道具・商品を入れ替える:A を B に変えると明確に書き、「それ以外はすべて変えない」で締める。置き換え系の編集では参照画像が1枚あると仕上がりの精度が段違い——「画像 1 のベージュのカーディガン」は百の形容詞に勝ります。
ジャケットをカーディガンに
プロンプト
動画の人物のジャケットを画像 1 のベージュのニットカーディガンに置き換えてください。布の皺は動きに合わせて自然に変化させ、質感と光の向きは元の映像と一致させ、それ以外はすべて変えない。
ソース動画が必要で、参照画像は最大5枚まで添えられます。「A を B に置き換える+それ以外は変えない」が最も安定する置き換えの定型句です。